『こんなにいい天気なんですから、外で読書というのも悪くないですよ。』 そう言うネギ先生の笑顔は、今日の青空の太陽よりも・・・暖かく、輝いていて。 　　　　　×××　Ｈａｐｐｙ　Ｂｌｕｅ　Ｓｋｙ　××× そよそよとそよぐ風が、心地よく頬を撫でて通り過ぎていく。 風のリズムに合わせて、空を覆うような世界樹の葉が、カサカサと微かに、葉擦れの音を立てる。 世界樹の根元に、並んで腰を下ろして。 もうすぐで触れ合いそうなほどの距離に感じるのは・・・大好きな、ネギ先生の存在。 互いに会話らしい会話もなく、視線は持ち寄った本に向けられたままですけど。 それでも・・・隣に、ネギ先生がいる。 それだけで・・・こんなにもシアワセな気持ちに、なれるのですね。 「・・・夕映さん？・・・どうしました？」 私の視線に気づいたネギ先生が、顔を上げ、柔らかな笑顔を向ける。 「いえ・・・な、何でも・・・た、大したことでは・・・」 「え〜？気になるじゃないですか？教えてくださいよ、夕映さん。」 「い、いえ・・・本当に大したことでは・・・」 そのまま覗き込むように、ネギ先生の顔がゆっくりと近づいてきて・・・きっと、今、私の顔は真っ赤に 火照っていることでしょう。 それなのに、当のネギ先生は、それがどれほど私の心を掻き乱すかなど、知るはずもなく・・・。 ・・・・・あぁ、子供の無邪気さは時に残酷だと、こういう時につくづく思い知らされるのです。 「わ、わ、分かりました。言うです・・・言いますからっ・・・！」 弱まることのないネギ先生の追及の前に、私はついに白旗を揚げる。 ・・・・・別段、隠すようなことでもないでしょう・・・ただ、口にするのは、かなりの勇気が要りますが。 「・・・わ、私は・・・ネ、ネギ先生といられると・・・その・・・」 覚悟を決めたつもりでも、普段言いなれない言葉を口にするというのは、やはり一筋縄ではいかないようです。 パクパクと口を動かしても、言葉が音となって届かなければ、何の意味もありません。 分かっているのに、それ以上言葉にならない私を、ネギ先生は・・・ただ、じっと見つめていて。 「・・・そ、その・・・・なんと、言いますか・・・・・」 ・・・・・うぅ・・・は、恥ずかしいです。でも、言うと言った以上、言わなければ・・・。 「もういいですよ、夕映さん。」 真っ赤になって俯いてしまった私を、見るに見かねたのか・・・ネギ先生の宥めるような声が、私の耳に届く。 「そんなに困らせるつもりはなかったんです。その・・・ごめんなさい。」 「い、いえ・・・私のほうこそ・・・」 「・・・その、僕・・・上手く言えないんですけど、嬉しくて・・・」 ネギ先生の意外な言葉に、慌てて顔を上げた私の視界に飛び込んできたのは・・・大好きな、ネギ先生の笑顔。 「僕、夕映さんと一緒にいられるだけで、とってもシアワセな気持ちになれるんです。だから、つい・・・」 ―――――どうして先生は・・・いつも、私の欲しい言葉を・・・くれるのですか？ それは・・・もしかして、先生が・・・・・魔法使いだから、なんでしょうか。 そう口にしようとして・・・・・私はそのまま、言葉を飲み込む。 だって、口にする必要などないコトに、気づいたのですから。 それは、先生が魔法使いだからではなく・・・先生が、私と同じ気持ちでいてくれている。 おそらく、そういうコトなのですから。 飲み込んだ言葉の代わりに、今度こそ・・・ちゃんと、伝えなければ・・・いけませんね。 「・・・・・私も・・・私も、シアワセです・・・先生。」 「アニま！」があまりにもシリアス路線まっしぐら（しかも三角関係・・・）なので 『ほんわかラブ（照笑）』な夕映ネギを目指してみました。 夕映ちゃんを動かすのはこれで２度目ですが・・・む、むずい。（＝_＝； でもアニメが鬱展開な分、シアワセだけは詰め込んでみました！（当社比。笑） このＣＰはアスネギ以上に見かけないので、皆様の反応が怖いのですが・・・。 よろしかったら、ご感想など頂けると嬉しいです。 最後まで読んでくださって、ありがとうございました。 ブラウザを閉じてお戻りください。