これから先のお話は、
明日菜・高校3年生、ネギ13歳の設定のお話です。

そういったパラレル的設定なお話が苦手な方・嫌いな方は
すぐにブラウザを閉じてくださいますよう、お願いいたします。
(読後の苦情は不可ですよ〜。笑)















どんとこい!というアナタは、スクロールでドウゾ。

































最近思うこと。






最初から分かってたコトだけど・・・アイツは、誰にでも愛想がいい。







教師という立場を考えれば、仕方ないのかもしれないけれど。



私達の関係はヒミツだから、仕方ないのかもしれないけど。





でも。







そーいう頭で分かっていることが、納得できない。










それが、きっと・・・。





















恋 心























「何よ、ネギのバカ、スケコマシ、八方美人。」

「・・・随分な言われようやなぁ・・・ネギくん・・。」






部屋の中にポツリと響いた私のグチに、このかの能天気な声が被る。






「仕方ないえ。ウチらが高校生になっても、ネギくんは中等部の先生なんやから。」

「・・・分かってるわよぉ・・・そんなコト。」






そう、分かってる。

何もかも分かってるのだ。









ネギが今でも、中等部の先生であることも。

自分とはもう、担任と生徒の関係でないことも。

ネギにはネギの、先生としての立場があることも。






全部、ぜーんぶ・・・分かっているのだ。








でも、それでもやっぱり。









ネギが中等部の生徒と、仲良さそうに話していれば・・・あまり気分がいいものではないし。

ましてや、楽しそうにじゃれあってたりなんかすれば・・・蹴り倒したくなったりなんかしちゃって。








それってやっぱり、私のワガママかなぁ・・・と、思うんだけど。













「まぁ、アスナの気持ちも分かるえ。ネギくんモテモテやしなぁ。」










隣に座るこのかが、よしよしと私の頭を撫でる。











「大体、あいつはいつでも誰にでもニコニコ愛想振りまいちゃってさ、そーいうのが誤解されるって
全然分かってないのよ。・・・あ〜ぁ、これだからガキは・・・」
「それでも・・・アスナはネギくんのことが好きなんやろ?」






やんわりと、いつもの笑顔で・・・相変わらずの鋭いツッコミ。
私の言葉を遮ったこのかの的を得た発言に、私は返す言葉に詰まってしまった。


















いつの間にか。




本当にそうとしか言えないくらい、知らないうちに・・・私の心は、アイツの事でいっぱいになっていて。



アイツの一挙一動が。

アイツの・・・その行く末が。








目が離せなくなっていた。











中等部から、高等部へ。








アイツと・・・担任と生徒でなくなった、卒業式の夜に。















私とアイツの関係は、担任と生徒から・・・・・恋人同士へと、その名を変えた。

















―――――あれから、もうすぐ三年。





このかやみんなが、そのまま大学進学へと進む中、私は一つの決断をした。







ネギの・・・ミニステル・マギになること。






まだネギにはきちんと伝えてないけど、私の気持ちは何があっても変わらない。





アイツの隣で、アイツを護るという役目を、他の誰にも渡したくない。

そう決めたのは、私自身なのだから。







・・・・・でも、ホントに私でいいのかな。







心の奥底でそう思ってしまう自分がいるのも、また消せない事実で・・・。














コンコン・・・。













控えめなノックの音が、私とこのかの耳に届く。



立ち上がりかけた私を制して、扉へと向かったこのかの背中を見送りながらも、私の頭の中は
先ほどの事でいっぱいだった。






「アスナ、ネギくん来たえ。」
「・・・こんにちは。アスナさん。」







聞きなれた声の方へと視線を向けると、このかの後ろには、見慣れた顔がいつもの笑顔を浮かべながら、立っていた。


いつのまにかこのかよりも大きくなったのに、その笑顔だけはまだまだあどけなさが抜けなくて。
そのあまりにも能天気な顔を見ていたら、急にムラムラと腹が立ってきてしまった。






・・・・・何か、一人で悶々と悩んでいることが、急にバカらしく思えてきたんだけど・・・。









「・・・・・来たわね、ウワキモノ。」
「え、えぇっ?!な、何ですか、アスナさん・・・それ!!ぼ、僕何かしましたかっ?!」
「ジョーダンよ。いつまでも、そんなトコ立ってないで、座ったら?」









半分冗談、半分本気の私の言葉を、真剣に受け止めたネギが、オロオロとうろたえる様は、10歳の頃とほとんど
変わりがない。
その姿に、何処かホッとしつつも、私はネギに隣に座るように促す。





私達の中学卒業と同時に、ネギとは別部屋になってしまったので、ネギが私達の部屋にいることなんて、最近は
ほとんどないんだけれど・・・。









・・・・・ヤダ、どうしよう・・・まだ考え纏まってないのに。








何故か、ドキドキとして、頬が熱い。


一緒に住んでた頃には、感じなかった不思議な感覚。
しかも、ネギのことについて考えていたその真っ最中に、まさか本人が尋ねてくるなんて想定外もいいトコで。







「・・・・・ウチ、お茶でも淹れてくるえ。」
「あ、スミマセン・・・このかさん、気を使っていただいて。」
「いえいえ。ネギくんはゆっくりしててな。」







このかが私にウィンクしながら、キッチンへと消えていく。









・・・・・このか、気を利かせてくれたつもりなんだろーけど・・・。
今の私にとっては、ありがた迷惑とゆーか、何とゆーか・・・。




あぁ、もう!!これもそれも、みーんな、あんたが悪いんだからね、ネギ!!







どーしたらいいのか分からなくなった私は、気持ちの捌け口を探して、思わず隣のネギを睨みつけてしまう。








「な、何で怒ってるんですか?アスナさ〜ん・・・」
「お、怒ってなんかないわよ!変な言いがかりつけないでよ!!」
「そーやって怒ってるじゃないですか〜?」
「アンタが変な言いがかりつけてくるからでしょっ?!」









・・・・・・・・・あぁ、もう、何言ってるんだか。








何とかしたいと思いつつも、いつまでたっても変わらないこの性格で、今まで何度後悔してきただろう。



伝えたいことがあるはずなのに。











今の私のキモチを伝える・・・上手な言葉が見つからない。












沈黙に耐えかねて、ふいっと横を向いてしまった私には、今・・・ネギがどんな顔をしているのかが
分からない。





呆れてるのかな・・・もしかしたら、怒ってるかも。
当然だよね、だってあんなの・・・私の八つ当たりだもん。
ネギは悪くない・・・悪くないって、分かってるのに。





行き場を求めて彷徨っているこの想いを、打ち明ける勇気がなくて。








私は・・・唇を噛み締めて、項垂れることしか出来なかった。













「・・・・・アスナさん・・・僕、今日はアスナさんに大事なお話があって、ここに来たんです。」











怒りも呆れも全く感じさせない・・・穏やかな声のネギの言葉に、私は思わず顔を上げた。
ゆっくりとネギの方へと視線を戻すと、真剣な眼差しで、私だけを見つめるネギの視線とぶつかった。





「ネギ・・・?」

「僕・・・今年度いっぱいで、ウェールズに帰ることになりました・・・。」

「え・・・?」






ネギの言葉が、私の中で何度も何度も大きく響く。






ネギが・・・帰る?・・・・・故郷に?










解っていたはずの、ことだった。

いつかそういうときが来ると・・・ちゃんと解っていたはずだった。

その『いつか』が、やってきた。


それだけのはずなのに。






頭の中でどれだけ解ったフリをしていても、何の意味もなさないことを、私は今、初めて痛感する。







だったら、言わなくちゃ。

ネギに・・・ネギのミニステル・マギに・・・って。








ネギと一緒に・・・行きたいって。





















たったヒトコト。

簡単なことじゃない。



『アンタは危なっかしくって、ほっとけないから、私がついていってあげるわよ。』



昔の私なら・・・何のためらいもなく、口にした言葉。






でも。




あれから、ネギは強くなった。

私の助けなんか・・・必要ないのかもしれない。

もっと他に・・・いい相手がいるのかもしれない。








伝えたい想いと、戸惑う気持ち。









相反する想いが、私の中を駆け巡っていっては・・・掻き乱していく。












「・・・・・へ、へぇ〜・・・そう、なんだ・・・。」









零れた言葉は、あまりにも・・・私の本音とは、かけ離れていて。






こんな言葉しかかけられない自分が情けないやら、悔しいやらで、目頭が熱くなるのを感じる。








「だから・・・アスナさん・・・・・」








瞳が潤むのを感じて、それを悟られまいと、咄嗟に再び俯いた私に、ネギからかけられた言葉は・・・私が
予想だにしなかった言葉だった。




















「僕と一緒に・・・ウェールズに来てくれませんか・・・僕の、ミニステル・マギとして。」




















暫く、何のことだかわからなかった。


真っ白になった世界に、ネギの想いがじんわり・・・じんわりと染み込んできて。






ゆっくりと・・・顔を上げると、見慣れた笑顔。










「アスナさんがよかったら・・・僕のミニステル・マギになってくれませんか?」












ぽろぽろと、ぽろぽろと。

熱い雫が、滴り落ちくるのを感じながらも・・・私はただ、目の前のネギを見つめることしか出来なくて。












「わわっ、ア、アスナさん・・・何で泣くんですかっ?!・・・あ、もしかしてそんなにイヤだっ・・・」
「バカっ!!違うわよっ!!」





ほっておいたら何処までも勘違いしそうな、肝心なところでいつも鈍いネギの言葉を、遮って。
そのまま、隣に座るネギの胸に顔を埋めるように身を預けて、そっと、口を開いた。









「ありがとう・・・改めてヨロシクね。ネギ・・・・・」









下から見上げるネギの顔は、心なしか、頬が少し紅くなっていて。
私の言葉に、嬉しそうに頬を緩めながら・・・ハイと頷いてくれた。















そのまま、どちらからともなく重ねた唇は・・・・・互いへの、誓いの口づけ。

















『私がネギを護るから。』

そう言うと、ネギはきっと

『じゃあ、僕がアスナさんを護ります。』

そう切り返してくるに、違いないから。





最初はそれじゃあ、意味がないと思ってたけど・・・今は違う。





私がネギを想うように。

ネギも私を想ってくれる。




だから私がネギを護りたいと想うならば

ネギが私を護ろうとしてくれるのは・・・同じことだから。







私はネギを。ネギは私を。

互いが互いを・・・護っていけばいいよね・・・。

















さっきまでの不安や苛立ちが、まるで嘘のように。

私の心の中は・・・とても穏やかに澄み切っていて。





ネギのたったヒトコトで、舞い上がったり、腹を立てたり。




振り回されっぱなしな気がして・・・ちょっと、ううん、かなり癪に障る気がするけど。
















―――――でも、こんなキモチも・・・悪くはないよね。


















それが多分・・・誰かに『恋をする』と、いうコト。































『第1回ノーマルCPアンケート』第1位の明日菜×ネギのお話をお届けしました。

今回はせっかく『ノーマルCPアンケート』というコトで、基本設定が「恋人同士」で
書いていきたいと思っていたら・・・なんだか、いろんな意味でこっぱずかしいお話に
なってしまいました・・・。ゴメンなさい。でも書いてる渡会が一番恥ずかしいです。(*´∀`*)

今回は明日菜・高校3年生、ネギ・13歳の設定で書きましたが・・・いかがでしたでしょうか?
いわゆる、パラレル的なお話になってしまうので、好き嫌いがあるかもしれません。
でもでも!!恋人同士で書きたいと思うと、どーしてもそうなってしまいます。(^^;

高校3年生の明日菜は、今よりも大人になって、その分、きっといろいろな事を考え込んでしまう
のではないかと思って、書いたお話です。
せっかくネギも今よりは大人なので(笑)少し男らしく(?)頑張ってもらいました。
なんか、Web拍手お礼のSSの前設定みたいなお話になったなぁ・・・とか、思ってみたり。


よろしければ、ご感想など頂ければ励みになります。
最後まで読んでくださってありがとうございました!




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